メンタルヘルス不調を防止するための職場でのサポート

 裁判例では、職場の支援態勢がなかったことがストレス要因であるとして、労働者の自殺を業務災害と認める判決が相次いでいます。

 自殺という不幸な転帰を防ぐには、米国立労働安全衛生研究所(NIOSH)の職業性ストレスモデルがストレス要因の緩衝要因として挙げているソーシャルサポート(社会的支援)、すなわち職場の支援・協力が重要となります。

 ある調査では、業務上のストレス要因に職場の人間関係によるストレス要因が加わると、休職する割合が増加したことが報告されています。逆にいえば、職場の人間関係が良好であり、同僚や管理監督者の支援・協力が得られるのであれば、業務上のストレス要因があっても、緩衝要因が機能するので、休職のリスクが減少するといえます。

 職場でのサポートは、同僚や管理監督者ができる範囲のものであり、自身で問題を解決することではありません。話を傾聴して助言をし、業務を手伝うこともサポートであり、産業医との面接や専門医への受診を勧め、相談機関の情報を提供することもサポートです。

 このサポートは、労働組合が相談窓口を設置して積極的に取り組むこともできます。

 事業者がシステム構築などに多額の費用を投じたとしても、それだけでは過労死やメンタルヘルス不調を防止するには足りないでしょう。これに対し、職場巡視や声掛けによる相談対応、ボトムアップ型の職場環境の改善は、費用が掛かりません。地道でアナログなアプローチの方が有効であると思われます。この活動を労働組合が主導することが望まれます。

[法律相談]

 労働組合が抱える労働問題に関する相談に限って、初回(15分まで)は無料電話相談に応じます。詳しくは「労働組合向け法律相談」をご参照ください。

労働組合に関するその他Q&A

弁護士による労災事故・過労死の損害賠償のご相談 事故の人身傷害による後遺障害・慰謝料の請求は、つまこい法律事務所にご相談ください。 03-6806-0265 受付時間:平日 9:00~18:30 (当日相談可能) JR御徒町駅より徒歩5分 ご相談の予約