労災保険

事故や過労死の業務災害による労災保険(障害補償・遺族補償)

1 労災保険

 労働者が事故または過労により死亡し、または後遺障害を負った場合は、業務災害として、被災者または遺族は厚生年金や国民年金以外に、障害補償・遺族補償等の労災保険を受けることができます。

 過労死は、一般に脳血管疾患および虚血性心疾患の発症による死亡または高度障害をいいますが、厚生労働省は、労災認定の対象疾病について、脳血管疾患では脳出血、くも膜下出血、脳梗塞および高血圧性脳症に、虚血性心疾患では心筋梗塞、狭心症、心停止および解離性大動脈瘤に限定しています。ただし、過労との因果関係が認められれば労災認定の対象とされています。

 精神障害や自殺も過労との因果関係が認められれば労災認定されます。

2 労災申請の手続

 業務災害(労働災害)の労災申請ができるのは、被災者本人または遺族です。実務上、事業主が手続きを行うことが少なくありませんが、これは手続きを代行しているにすぎません。

 支給請求書は労働基準監督署で無料で配布しており、必要事項を記載し、事業主に被災事実や賃金関係の証明をしてもらいます。事業主の証明がなくても、証明を拒否された旨の上申書を添付すれば、労災申請できます。

 現在はインターネットの記事やマニュアル本が出回っていますので、被災者側がご自身で労災申請する場合があります。

 しかし、労働災害(労災)・過労死事件は初動が大切です。証拠を早めに確保しなければなりませんが、最初は自分自身で労災申請して上手くいかず、その時点で時間が経過していたというケースがあります。弁護士は、裁判手続や弁護士法を活用して証拠の保全をすることができますし、弁護士を通じて事業主の証明印をもらうこともできます。事業主に損害賠償請求をする際には、まずは示談の交渉をすることができますし、最終的に強制執行まですることもできます。弁護士に依頼すると費用がかかりますが、解決への近道となります。

 事業主の証明印をもらうのは弁護士が代理人として求めることができます。請求の期限を徒過しないよう、お早めに弁護士にご相談ください。

3 消滅時効

 労災保険給付支給請求権には消滅時効があります。

  2年:療養補償給付、休業補償給付、葬祭料、介護補償給付、二次健康診断等給付

  5年:障害補償給付、遺族補償給付

 消滅時効が完成する前に、療養の現物給付以外の諸給付等の支給請求書を所轄の労働基準監督署に提出しなければなりません。

4 審査請求・訴訟の期限

 労働基準監督署長が労災保険給付を支給しないという決定をしたときは、3か月以内に、都道府県労働者災害補償保険審査官に対する審査請求します。処分を知った日(通常は書類が郵送されるので、それを受領した日)が起算日となります。

 審査請求人は、審査請求をした日から3か月を経過しても決定がないときは、審査官が審査請求を棄却したものとみなし、再審査請求をするか、それとも原処分の取消訴訟を提起するか、あるいは両方の請求をするかの選択をすることができます。

 審査請求でも不支給とされた場合は、再審査請求か取消訴訟提起のいずれか一方または両方をすることができます。再審査請求は2か月以内に労働保険審査会に対して、取消訴訟提起は6か月以内に地方裁判所に対して行います。

 労働保険審査会でも不服が通らなかった場合は、6か月以内に、地方裁判所に対する処分取消請求訴訟を提起しなければなりません。

P労災申請の流れ.001

 以下では、業務災害(労働災害)における労災認定の要件や判断基準などについて説明します。

[解決実績]

 過労死の労災保険に関する解決実績は「過労死(労災保険)の解決実績」をご覧ください。

[弁護士費用]

 過労死の労災申請事件については、着手金の一部をお支払いいただくことで受任します。詳しくは「過労死労災保険の弁護士費用」をご参照ください。

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