業務災害(労働災害/労災)の要件とは?

1 労災保険制度が適用される事業所・労働者

 労災保険は、労働者の業務上の事由または通勤による労働者の負傷、疾病、障害または死亡に関して保険給付を行うほか、社会復帰促進等事業を行う制度です(労災保険法1条、2条の2)。

 全事業が強制適用事業となります。ただし、小規模(労働者4人以下)な個人経営の農林水産業については暫定任意適用事業です。

 事業主は、新たな事業を開始した日に保険加入者となります。

 そして、原則として労働者を一人でも使用する事業所は当然に労災保険関係が成立します。そこに働く労働者はすべて保険の対象になります。

 したがって、事業主が労災保険料を納付していなくても、労働者として雇用されていれば保険関係が成立しているので、労災申請ができます。

 それでは、労災保険法における「労働者」とは、いかなる範囲の者をいうのでしょうか。

 基本的には、労働基準法9条の「労働者」と同じ意味で、①専属関係、②仕事の依頼・業務に対する諾否の自由、③勤務時間の拘束、勤務場所の指定、④第三者による代行性、⑤業務遂行過程における指揮命令、⑥生産器具・道具等の所有、⑦報酬の労働対償性などの事情から判断されます。

 労働者であれば、正社員でなくても、パートやアルバイトでも労災保険は給付されます。取締役の地位にあっても、労災保険が給付されることもあります。

 

2 業務災害(労働災害)

 業務災害(労働災害)の場合、業務遂行性と業務起因性の2要件から判断するというのが行政解釈です。

 業務遂行性とは、労働契約に基づき事業主の支配下にあることをいいます。例えば、作業を中断してトイレに行く途中に怪我をした場合でも業務遂行性は認められます。

 業務起因性とは、労働者が労働契約に基づき事業主の支配下にあることに伴う危険が現実化したものと経験法則上認められることをいいます。要は業務と災害との間に因果関係が認められる必要があります。例えば、作業の準備や後始末中に怪我をした場合でも業務起因性は認められます。また、出張でホテルに宿泊して就寝中に火災が発生してヤケドをしたという場合でも業務起因性は認められます。

 

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