歯科医療事故

歯科医の医療事故(医療過誤)による人身傷害に関する損害賠償

 歯の矯正治療をすることになり、その治療前に永久歯を抜く必要があると言われ、かかりつけの歯科医に行ったところ、永久歯4本を抜く予定が、間違えて別の歯を1本抜かれて、余分な治療費がかかることになったという場合、歯科医に医療事故(医療過誤)として損害賠償請求をすることはできるでしょうか。

 抜去すべき歯を誤診して抜歯をした場合は、歯科医に損害賠償責任が認められます。そのほか、▼レントゲン検査などを実施せずに必要性のない抜歯をした、▼歯の状態や抜歯の必要性を説明せずに抜歯を選択させた、▼抜歯をする際に無理な力を入れたことにより下顎骨骨折を生じさせたなどの場合も、歯科医の損害賠償責任を肯定する裁判例があります。

 それでは、どのような損害を賠償請求できるかですが、間違って抜かれた歯自体の治療費がかかればその全部を損害賠償請求することは可能ですし、矯正治療を変更したために余分な治療費がかかったのであれば、当初予定されていた矯正治療費との差額を請求することもできます。

 その他に慰謝料を請求することができます。間違って抜歯されたこと自体への慰謝料と、間違った歯を抜いたことで矯正がうまくいかなくなることへの慰謝料です。また、抜歯後の歯科医の対応が悪くて精神的な苦痛を受けたということであれば、慰謝料が増額されることもあります。

 矯正治療が3年くらいかかるとしても、診療契約上の損害賠償責任は、医療事故(医療過誤)の発生から10年間は追及できます。といっても、時間が経つと資料がなくなりますので、目処が立ったところで請求した方がよいです。訴訟や調停などの法的手続きをとる場合は、お早めにご相談ください。

[弁護士費用]

 医療事故の損害賠償請求事件については、着手金の一部をお支払いいただくことで受任します。

 医療事故の損害賠償請求事件に関する弁護士費用については、過労死の損害賠償請求事件と同様に算定しますので、「過労死損害賠償の弁護士費用」をご参照ください。

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