労災・過労死の裁判

労災・過労死の裁判50mm

 2010年7月、日本評論社より「労災・過労死の裁判」(A5判 324ページ 3,990円)を上梓しました。

 本書は、これまで言い渡された最高裁判決の解釈をほどこし、主に2000年以降の過労死事案の裁判例を検討し、過労死救済の判例水準の到達点を展望したものです。

第1部 労働基準監督署長がなした労災保険給付不支給処分の取消を求めた行政訴訟の裁判例を検討しています。

■第1章 最高裁判決が脳疾患・心臓疾患事案を中心に言い渡されていることから、同事案を中心に、最高裁判決が示した業務起因性の解釈や下級審裁判例の傾向をまとめ、ここから厚生労働省の労災認定基準を批判的に検討しました。

■第2章 私が担当してきた事例の報告などを行いました。

■第3章 近時、精神障害・自殺事案の裁判例が集積してきたことから、その判例水準の到達点を検討しました。

■第4章 気管支喘息や十二指腸潰瘍にまで救済の範囲が拡がっていることを紹介しました。

第2部 企業に対する民事損害賠償請求訴訟の裁判例を検討しました。

■第1章 労働災害(労災)・職業病にかかる安全配慮義務の法理に関してこれまで集積していた最高裁判例から認められる民事損害賠償責任の要件を定立しました。

■第2章以下 過労死事案における使用者の損害賠償責任の発生要件を検討しました。

第3部 管理職労働者を対象とした検討を行いました。

■第1章 過労死裁判例の検討をましした。

■第2章 管理職であっても、使用者は労働時間把握及び健康管理の義務が存在することを明らかにしました。

■第3章 いわゆる管理監督者を判断する要素を研究しました。

 過労死の救済が前進することを願ってやみません。本書は、労働災害(労災)・過労死をめぐる裁判例を分析し、判例の到達点と課題を示したものですが、その一助となれば幸いです。

 以下のサイトで販売しておりますので、ご一読いただければ幸甚です。

 日本評論社

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